目次
工法の紹介・特徴・構造
「ダイカさんではユニットネット工法以外に取り扱っている工法はありますか」と聞かれることがあります。弊社はメーカーであり商社でもありますので、様々な商品を取り扱っています。その中の一つ、DKソイルキーパーをご紹介します。
DKソイルキーパーは地表面に敷設した高強度・高耐久ポリエステル製ネットを、ステンレス製支圧バネの反発力によって継続的に押さえ込み、斜面や法面の表層土砂の雨水等による浸食や流出を抑制することを目的とした表層土砂流出抑制工法です。浸食防止のため、植生マット等との併用を標準としており、全面緑化を行うことが可能です。
使用する部材が非常に軽量で、斜面や法面での運搬が簡単に行えます。各部材の重量は次の表の通りです。
※鉄筋の長さは現場により異なります。
DKソイルキーパーでは斜面全体の崩壊に対応した安定計算・設計計算は行いませんが、部分的に発生する中抜けを防止するための計算を行うことはあります。アンカー配置は縦2.0m×横2.0mの千鳥配置が標準となります。アンカー長は2.0m未満で、概ね0.5m~1.0m程度(+頭出し0.1m)としています。
部材の紹介
DKネット
DKネットの特徴は次の通りです。
・耐候性ポリエステル繊維なので長期の屋外暴露にも高い耐久性を発揮します。
・素材は化学繊維なので錆などの腐食はせず、沿岸部でも高い耐久性を発揮します。
・モノフィラメントを芯材として使用しており、形状保持性が高く、現地加工が容易です。
・軽量なので人力で施工が可能です。
突起付きプレート
突起付きプレートの突起に、DKネットが引っかかるように施工をします。
支圧バネ
支圧バネにDKネットを絡めるように施工します。それにより、ネットがバネの反発力に追従します。
DKナット
ナットの締め付けまで完了したものがこちらです。
結合コイル・アンカーピン
DKネットのラップ幅は20cmで、結合コイルはラップ部分に1.0mピッチで取り付けます。補助アンカーピンは1.5m2/本で打設することを標準としています。
続いて施工事例のご紹介です。
施工事例
今回紹介する施工事例は愛知県豊田市の現場です。
【施工前】
砂防堰堤の両脇の斜面での施工事例です。雨などで両脇の斜面の土砂が流出しないようにDKソイルキーパーが施工されました。法面清掃後に、削孔径φ50で削孔し、鉄筋を挿入します。その後植生マットを敷き、その上からDKネットを敷設していきます。
DKネットのラップ幅については20cmとし、1m毎に結合コイルを配置しています。突起付きプレートを配置し、支圧バネをネットに絡ませてDKナットで締付けをします。
【施工後】
今回の現場ではアンカー長はL=0.6mで頭出しは0.1mとなっています。アンカー配置は縦2.0m×横2.0mの千鳥配置です。この現場では写真のように植生マットを併用して施工されています。植生マットと併用することで、より侵食防止効果や土砂流出防止効果が見込まれます。
この現場のように、沢地形(U字型になっている斜面)であってもDKネットが柔らかいため、しっかりと地面に馴染み密着することが可能です。
適用される斜面
DKソイルキーパーは斜面の表層土砂の浸食や流出を抑制することを目的とした抑制工です。基本的には、現況の安全率が計画安全率以上の斜面が対象となります。
植生マット工の補強・ズレ防止・獣害対策のように、植生マットの補助工法としても使用された事例があります。
今回は弊社のDKソイルキーパーを施工事例と共にご紹介しました。
もし検討や施工をしてみたい、もっと話を聞いてみたいと思われた方はお気軽にご連絡ください。
関連リンク
・DKソイルキーパー
https://www.daika-net.co.jp/s04_dk-soil-keeper.html
・DKソイルキーパーの導入事例
https://www.daika-net.co.jp/shamenbousai/kouhou/dks
・DKソイルキーパーに関するよくある質問
https://www.daika-net.co.jp/faq/faq_cat/faq_cat03
・ダイカの斜面防災技術
https://www.daika-net.co.jp/service04_landslide.html
・カタログ・資料ダウンロード