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ユニットネット工法:施工事例紹介(土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)解除)

近年、土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)解除についてユニットネット工法のお問い合わせが増加しております。土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)とは斜面の崩壊が生じた場合に、建築物に損壊が生じ住民等の生命または身体に危害が生じるおそれがあると認められる区域とされ、特定開発行為の制限により、住宅等の建築や改築を行う際に都道府県知事の許可を受ける必要があります。

国交省が定めた土砂災害防止基本指針では「新たに土砂災害防止施設等が設置された場合など、土砂災害特別警戒区域の見直しが必要になった場合は、柔軟かつ迅速に対応することが望ましい。

特に、土砂災害施設等が整備され、施設機能の適切な維持管理体制が確保されるなど、土砂災害特別警戒区域の全部または一部について指定の事由がなくなったと認められる場合には、当該特別警戒区域の全部または一部について速やかに解除することが望ましい。」と定められています。

土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)の解除可能な工法については自治体によって判断が異なりますが、ユニットネット工法によってレッドゾーンが解除された工事も増えてきていますので、事例をいくつかご紹介させていただきます。

解除事例①:斜面下に住宅がある公園のレッドゾーン解除

 

 

 

 

 

こちらはユニットネット工法施工後の斜面の状況です。

本現場は住宅地に隣接する公園外周の斜面のため、景観を損なわないよう樹木を極力伐採することなく斜面の安定が図れるユニットネット工法が採用されました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、写真のように施工時における資材搬入路が非常に狭く、現場の斜面付近まで搬入トラックが侵入できない現場でした。このような現場でも、ユニットネット工法で使用する部材はコンパクトかつ軽量ですので、ミニクローラ運搬車等で搬入することが可能です。

 

 

 

 

 

 

斜面対策後、土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)の指定が解除され土砂災害警戒区域(イエローゾーン)のみとなりました。ユニットネット工法は公園・緑地等、景観配慮が望まれ、資材搬入に際し制限があるような条件下で適用性が高い工法です。

解除事例②:学校敷地内の斜面でのレッドゾーン解除

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こちらはユニットネット工法施工完了直後の写真です。

本現場は学校の敷地内であり、斜面上の桜の木を伐採することなく斜面の安定を図れる対策方法が検討され、ユニットネット工法が採用されました。

 

 

 

 

 

 

 

 

ユニットネット工法施工後の桜開花時期の写真です。

施工後も春には綺麗な桜の花が咲き、学生の卒業・入学の季節に色を添えています。

 

 

 

 

 

 

 

斜面対策後、土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)の指定が解除され土砂災害警戒区域(イエローゾーン)のみとなりました。ユニットネット工法は従来工法である「法枠+鉄筋挿入工」と比較して工期短縮が可能となります。施工時の騒音等の観点から施工期間を短くしたい意向のある学校施設での斜面対策に適しています。

また、多くの学校は災害時の緊急避難場所とされており、避難先の土砂災害対策は地域防災計画の観点からも重要と言えます。

以上、2つのレッドゾーン解除事例をご紹介させていただきました。

特定開発行為におけるレッドゾーン解除

特定開発行為にあたる事業をお考えの場合、レッドゾーンを解除するなど適切な許可申請を行わなければ、特定開発行為を実施することが出来ません。

土地・建物の開発事業に携わる方

・住民の安全確保及び土地・建物の資産価値の向上をお考えの不動産管理に携わる方

・周囲に危険な斜面を有する高齢者施設や児童福祉施設等の災害時に自力避難が困難な方々が利用する施設に携わる方 など

レッドゾーン解除が必要な様々な場面でユニットネット工法をお役立て頂けるものと考えています。

もし斜面対策をご検討中でしたら、まずはお気軽にお問い合わせください。

情報引用先(出典)

■国土交通省 「土砂災害防止対策基本指針」■

https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/sabo/content/001357554.pdf

■新宿区土砂災害ハザードマップ【追補版】(令和5年6月)

https://www.city.shinjuku.lg.jp/content/000376017.pdf

■東京都建設局南多摩東部建設事務所「土砂災害にそなえるために」パンフレット

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